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『関係人口の社会学』が第1回日本社会関係学会賞の最優秀賞を受賞

著書『関係人口の社会学』(大阪大学出版会)が、第1回日本社会関係学会賞の最優秀賞をいただくことになりました。発刊から1年10ヶ月、まったく予想していなかったので、とても驚きつつ、本当に嬉しくありがたいことで、この本に関係する皆さまはもちろん、これまで応援、支えてくださっている皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです…!!!!!しっかり精進していきたいと思います。

 最優秀賞に輝いた田中輝美『関係人口の社会学-人口減少時代の地域再生』は、近年関心が高まる「関係人口」という分析概念・枠組みにより、人口減少が著しい地方の再生を目指して、地方に密着して長年観察し続けた研究成果をまとめた力作である。「関係人口」について社会学の既存研究を丁寧にフォローしており、3地域の事例研究も質的に深い洞察がある。さらに、地域再生の担い手育成という観点から、「関係人口」を社会関係資本と関連づけ、住民目線から、半ば当事者として課題意識を持ち、考察している。文章や図表も丁寧かつ魅力的である。丹念な事例研究に基づいて新たなソーシャル・キャピタル論を展開していることが高く評価された。