自由のドア

島根、ローカルジャーナリズム、ときどき鉄道

第2回 島根出身の学生×大人

2月28日、島根出身の学生と社会人が集まる第2回 かっこいい大人×学生 講演会&交流会」というイベントが、東京・平河町島根県東京事務所で開かれました。

遅くなりましたが、そのときの様子をレポートします☆

主催者したのは、出雲市出身の中央大生、森山裕介くん。会の冒頭、かっこいい大人の定義について「志を持っている大人のこと。もちろん容姿も」と笑わせながら、昨年末に開催した第1回の交流会が、社会人、学生ともに好評だったので、定期的開催を目指すことにした、と趣旨を説明しました。

今回の講師は「社外人事部長」として、企業の人材育成や教育を担っている長谷川満さん。私の浜田高校の先輩でもあります。
以下、7項目をポイントに挙げた長谷川さんの話を抜粋し、紹介します。

①これからの働くとは? グローバル社会で、中間的な仕事は、海外でのアウトソースが始まり、どんどん広がることが予想されている。今は日本の学生と戦っているが、世界中の人と戦うことになる。英語の能力ということではなく、コアの部分のスキルを上げていく必要がある。同じスキルであれば安い人件費を選ぶ。就職活動は厳しさが増し、選択肢が増す。学生時の起業とか。

②就職活動はトーナメント戦 やるべきこと→業界企業分析30%、履歴書応募書類作成30%、面接対策30%、面接後のフォロー10%…の割合。それぞれの間に壁がある。面接対策やったところで、採用にならない。分かってても逆になってしまう。フォローというのは、例えば、アナログの手紙を送るとか。3回転職したが、これは欠かさなかった。中身が大事だが、心証アップするオプション。

③就職活動は、営業活動 ゴールを設定し、PDCAのサイクルを考える。落ちたときは、どこで落とされたのか?対策は?という振り返りが必要。営業では、ターゲットの顧客を絞り込み、見込み客を開拓し、企画書・提案書、商談プレゼン、クロージング(契約を取り付ける)、フォローとなる。一番重要なおは見込み客開拓。そこを絞らなければ、先につながらない。始まらない。就活もこれは同じ。

ブラック企業って何? 自分の経験では、ブラック企業というのはなかった。ハードな会社は経験したけど。あるとしたら、その人の頭の中にあるだけでは。ブラック企業と言う人は、見る目がないと言っているようなもの。悲しい。企業を選ぶ、見抜くというスタンスを忘れないでほしい。

⑤業界・企業のターゲティングが重要 自分の得意なこと、苦手なことを客観的に洗い出しを行う。そして、ほかの人の得意なこと、苦手なことを共有して、仕事の役割分担を決めていく。自分がどうポジションを取るか。それを考えると、働く中で存在価値が高まる。

⑥応募書類の書き方のスキルを磨くには、プロフィールを研究せよ 履歴書・職務経歴書は自分という商品を買ってもらうためのプレゼン資料。商品が良いからと言って必ずしも売れるものではない。プレゼン資料によって商品が輝くこともある。一貫性が必要。とってつけたようなものではなく。自分史を考え、エピソードを思い出す、うまくいったときや、失敗したときのエピソード。自分のこれまでの「モチベーション曲線」を描いてみると、参考になる。

⑦面接官を困らせる質問をせよ 面接官との心理戦、対峙する姿勢が必要。非常識な面接対処法としては▽面接官を面接せよ▽聞けない質問を自分から言え(家族、尊敬している人)▽トップかトリをつかめ(順番にあてられたら仕方ないが、空気を変える)▽プロジェクトX話法で攻めよ▽面接官を困らせる質問をせよ(例えば、クレームはある?月にどれくらいか?など)

この後のQ&Aでは、これからの学生生活をどう過ごせばいいかアドバイスを、という質問が出ました。長谷川さんの答えは「面接やESで、説得力を持たせるエピソードをつくるためにも、何かを徹底してやるのが大事」と答えました。行動しないと何も始まらないし、具体的なエピソードがないと説得力はないそうです。

見事なエンターテナー!

学生たちからも「広い世界で吸収したいと手を出しすぎていた。これを一つがんばった、これがやりたい、語れるようなものを見つけたい」「好きなことやることが大切と分かった。ためになった」といった前向きな感想が聞かれました。

個人的にも、大学時代は、仏像に憧れて関西地方の大学を選び、寺まみれと仏像研究で過ごした4年間でした。社会人になりたてのころは、あまりの社会常識のなさに我ながらあきれ、もっと普通に法学や経済学をやっておけばよかったと焦りましたが、今となっては、あれほど豊かな時間はなかなか体験できないし、今の私を形作っている礎になっているのだと、後悔はありません。長谷川さんのお話は納得!でした。

もう一つ、感動したのは、長谷川さんの徹底したエンターテナーぶり。元気よく学生たちに語りかけて緊張を解いたり、こっそり重ね着していた島根のピンクTシャツや浜高の先輩のフットサル選手の応援Tシャツを次々と脱いで驚かせたりと、楽しませてもらいました。

終了後の懇親会も、学生と社会人が20人近く参加し、盛り上がりました!
企画してくれた森山くん、お忙しい中講演してくれた長谷川さん、ありがとうございましたー

ちなみに長谷川さんのブログはコチラ→http://ameblo.jp/haseman326/
もっと詳しく知りたいという方は、ぜひご参考に!