自由のドア

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日本を『診断』する〜片山善博元鳥取県知事の講演

先日、元鳥取県知事、そして元総務大臣片山善博さんが松江で講演に来られたので、行ってきました!知事時代もちょうど「地方分権」や「改革派知事」が話題になっていたころでよく取材させてもらいましたし、大臣時代には私が東京支社に勤務していたこともあって会見には顔を出していました。改革派知事がそろった会見で、私が質問して、ちょっと答えにくい質問だったのですが、他の知事に「自分の地元の記者だから答えてあげてください」とフォローしてくれたり、とてもやさしく、心配りをしてくださったこと、今でも覚えています!

前置きが長くなりましたが、お世話になっただけでなく、考えておられることが的を射ていることが多く、学ばせてもらっていました。というわけで、今日も地方の再生や自立への処方箋をテーマにした講演ということで、楽しみに出かけてきました。写真撮影禁止だったので、看板のみ…


印象的だったのは、地方が活力を失っている原因について、①経済が下請け構造である②地域からおカネが流出している…と分析し、その結果、魅力的な雇用がつくれず、若者も流出していると言っていたことでした。

逆に言えば、この対策をしっかりとれば、希望も見えてくるというわけで。つまり①デザインや企画、マーケティングといった収益性の高い部門を担える人が必要②最大の流出要因であるエネルギーの自前での供給や公共交通の利用、地酒振興などの流出を防ぐ取り組みのほか、観光や特産品などで外貨獲得に力を入れる…ということです。そのためにも、やっぱり人。人材の育成、定着ですね。そして、地域からのおカネの流出問題は、私もずっと問題意識を持っていたので、この方向で間違っていないんだ!と確信を持つことができました。

そのほか、面白かったのは、詳しくは端折りまして、私のメモ的箇条書きになりますが
・自立とは、自分で考えて判断すること
・地方創生の予算は人件費に使えないのが的外れ
・スナバより澤井
・代官山のラバール
・地方の自立には議会が不可欠
・本当に地域のためになるのかを常に問い、考え続ける

こうした真面目な?難しい?話題に入る前に、自身と松江の関わりを話して場をほぐしたり、講演タイトルも、主催団体が医療団体だったことにひっかけて「診断」と付けるなど、細かいこだわり、配慮がいっぱいで、さすが!と勉強になりました!行ってよかった!またお会いできる機会を楽しみにしております◎