自由のドア

島根、ローカルジャーナリズム、ときどき鉄道

仲間に恵まれた、2013年の振り返り

新年明けましておめでとうございます◎またまた遅くなりましたが、2013年の振り返りをしたいと思います。

一言で言うと、そうですね、多くの仲間に出会い、恵まれた、そんな一年だった気がします。1年前のブログを見ると、表現者=ジャーナリストという原点を大切にしたい、という宣言をしてまして(笑)実際、そういう日々だったので、やっぱり、ジャーナリストの仲間が増えた、という感じです。ありがたく、心強く、嬉しいことです!

「環りの海」
チームで取り組んだ連載「環(めぐ)りの海」が、2013年の新聞協会賞を受賞しました。沖縄の地方紙・琉球新報と、尖閣竹島という領土問題を抱える地元の新聞社として、合同の連載でした。

かかわってくださったすべての皆さまに、感謝の気持ちでいっぱいです。苦しく、難しい場面が多かったですが、そのたびに、助けてもらい、励ましてもらいました。どれほど力をもらったことか。振り返れば、社内外のたくさんの方々のおかげで、ここまで来ることができました。エネルギーを注いで育ててくれた上司、厳しく温かくアドバイスしてくれた先輩方、一緒に切磋琢磨した仲間や同僚、友人、支えてくれた後輩、そして、スタッフのみんな。本当にありがとうございました!!終了後に書いたコラムをちょっとご紹介。

 何度泣いただろう。悔しくて、悲しくて。韓国に渡る日程は決まったが、取材依頼は断られるばかり。「話を聞きたいだけなのに」。竹島の地元の新聞というだけで「敵」に分類され、警戒された。日本側でも「敵」に話を聞いてもだまされるだけ、と言われたりした。

 人のつながりで取れた、たった一人のアポイントを頼りに飛び込むと、芋づる式に紹介を受け、キーマンにも会うことができた。「竹島問題を互いを知るきっかけにしたい」という「二項対立」を超えた冷静な視点に触れた。

 国家間で無意識のうちに敵と味方をつくり、思考停止に陥っていないか。地元の私たちができることは何だろうと始めた連載だった。答えは簡単ではないし、一つでもない。だからこそ考え続けたい。島根の、沖縄の読者の皆さんに、その糸口を感じてもらえたとしたら何よりうれしい。

社内チームの5人、全員考え方も違うし、琉球新報のスタッフも含めて、本気でぶつかって険悪になったこともありました。でも、とにかく妥協はしたくなかったので、物足りない、書き直してほしい、ということも率直に言い合いました。嬉しかったのは、終わってから「ずいぶん無理を言ってしまい、ムカついたのでは」と聞いたところ「妥協しないという気持ちは共有していたから、大丈夫でした」と返ってきたこと。涙が出ました。まだまだ不十分ですが、精進していきたいと思います。引き続き、ご指導よろしくお願いいたします!

ジャーナリストキャンプ福島2013
初めて自分が担当し、ジャーナリストキャンプ福島2013を開催しました。運営としては不備も多く、反省しきりですが、一人のキャンセルもなく無事に当日を終えたこと、全員が記事を書いて発表できたこと、まずはほっとしましたし、9月の打ち上げにも、多くの方が参加してくれ、ネットワークが生まれました。掲載していただいたダイヤモンドオンラインの編集長にも、多大なご迷惑をおかけしたのですが「志あるジャーナリストたちと知り合えてよかった」と言っていただき、本当にありがたかったです。

デスク役をお願いした、依光さん、開沼さん、寺島さん、亀松さん。年上で実績のある方ばかりで、仲間と呼ぶにはおこがましいのですが、でも、やはり、伝えることをあきらめない、という姿勢が共通していて、尊敬できる大好きな方ばかりです。キャンプ参加者と皆さん、そして助けてくれたJCEJメンバーも含め、私にとって、大きな財産となりました。感謝してもしきれません。もうひとつ、JCEJが取り組んできた大槌みらい新聞では、途中紆余曲折があり、ご心配とご迷惑をおかけしました。

大好きな島根で働ける幸せ
新年早々、地方移住(UIターン)の連載「移住新時代」を担当しました。東京勤務時代に出会った20〜30代の島根っ子(出身者)に触発されたのが、きっかけでした。

想像以上に、島根やUIターンに熱い思いがあって、時代が変わりつつあると。以来、いつか特集したいと考えてきました。あれから3年。ようやく、ひとつ、形になりました。江津の三浦くん、平下さん、そして、海士の岩本悠さん、ソトコトの指出編集長などなど、多くの挑戦者、実践者に登場してもらいました。「信頼関係で生かされてる」という気付きや「ないなら、自分たちが創ればいい」という心意気に、しびれました。

登場してくれた、川本の武藤さん、邑南の安達さん、美郷の小川さんの3人が、それぞれ自分の登場回の切り抜きを持って、記念撮影してくれました。感謝感激感涙… 本当に嬉しかったなあ。そのほか、facebookで、たくさんの方がシェアをしてくださったり、コメントをくださったり。ありがとうございました!もちろん、厳しいご意見もいただきました。まだまだ至らないところは多く、反省も尽きませんが、今後の糧にしたいと思っています。

声をかけていただいて、コーディネーターや登壇させていただく機会もありました。島根大プレス研究会のキックオフイベントとや、島根で働くことを考えるパネルディスカッション「仕事×働く×ソーシャル」。あとは、しまね定住財団が主催した就活イベント「SHIMANEでつながる学生フェスティバル」。それぞれ、予想以上に、島根愛とやる気にあふれる学生さんがたくさん来てくれました。

教壇にも立たせていただきました。島根大学との連携の一環で、秋からの「ジャーナリズムと地域社会」という講義。社員が、交代で講師を務めました。実際に街に出ての取材&文章指導も。島根の魅力と、地方紙の面白さが伝わればいいなあと。どれも少しでもお役に立てたのなら、幸いです。大好きな島根の地で、大好きな人たちを思いながら、仕事ができる幸せを、かみしめました。あらためて、関係者の方々に、感謝です。

島根ブログ「シマブロ!」も、スタート。先日、全員集合!したのですが、これからさらに面白くなる予感大。楽しみだー

2013年、活動してみて感じたのは、島根で生きる、地域で暮らす、という選択肢を、知らない若い人が多い、ということです。全員が島根に残ってほしいとは思っていませんが、そういう選択肢がもう少し提示されてもいいのではないかと、思ったり。2014年は、そういうことをつたえる連載にも取り組みたいなあ、おっと、これは次回の2014年の決意で^^

おまけ。の写真集。地方紙や社内の仲間たち★ジャーナリストバーという謎のイベントもやったなあ…