自由のドア

島根、ローカルジャーナリズム、ときどき鉄道

仲間の門出を祝う。2019年3月の記録

3月は引き続きあまりお仕事もせず、ひたすら論文と本を読んで、博論の概要を固めました。1週間くらい、ずーーーっと連続して読んで、あーでもない、こーでもない、とうまく見えなくて、間に合うのだろうか…と珍しくw弱気になりました。下旬に指導教員の吉川先生との定期相談があったのですが、送ったメールにも弱気なことを書いてしまっていたので「どうしたのw」と心配してもらいましたが、先生の指導により、一気に方向性が見えてきた!!!!!本当によかった。心からほっとしました。まあでも実際に書けるかはまた別ですが、、がんばるぞ!

17日には、編集者の藤本智士さんと、大阪・枚方枚方蔦谷書店で、関係人口をテーマにトークでした。「関係人口という提案」の最終5回目。満員御礼ありがとうございました◎

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藤本さんとはなんと、ちょうど1年間前の2018年3月17日にも秋田で関係人口をテーマにトークをしていたことがわかり、びっくり! 

花粉症の症状で少し辛そうでしたが、でもやっぱり、秋田の寒天に、お母さん方のクリエイティブが詰まっている話とか、伝説の雑誌「のんびり」の話とか、圧巻の面白さでした。藤本さん、皆さま、ありがとうございました!

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 3月30日(土)は年度末お疲れさま会を、一緒に会社をつくって共同代表を務めている本宮理恵ちゃん&娘のさらちゃん、そして仲間の一人である三成由美ちゃんと焼肉!三成ちゃんはめでたく3月末で奥出雲町役場を退職して、個人事業主として羽ばたきます。素晴らしい。絶賛応援です!またこのブログでも紹介できるといいな。

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本当に年度最終日となる3月31日は突然、近藤くんという『未来を変えた島の学校』にも登場している島前高校生が松江に来ることになり、一緒に食事しました。

 

しまねカミコンに行ってきました

松江のくにびきメッセで3月30、31日ありましたので、顔を出してきました。日本ワイドコミュニケーションズの松井社長をはじめ島根の知人友人がたくさん関わってて、会場にもたくさんいました!

しまねカミコン

私はトルクスさんのブースで「VRどじょうすくい」に挑戦。2位という好成績で、なかなか楽しかった(笑)お食事コーナーや抽選会もありました。

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地方紙時代の同期がコラムに書いてくれました!

<ぼくらにはぼくらの風が吹いている> 地方紙時代の同期が、1面のコラム「明窓」で、国立ハンセン病資料館に一緒に行ったときのエピソードに触れてくれてました。素直に嬉しかったし、こういう愛おしい時間の積み重ねが今をつくっているんだよなあとじーんとしました。彼女も青春の友というか、大切な友人の一人です。ありがとう。お互いがんばろう!

<ぼくらにはぼくらの風が吹いている> この詩については、こちらで詳しく紹介しています。ちょっと恥ずかしいけど…

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「しまねカミコン」今週末の3月30、31日@松江のくにびきメッセです!

青春の友というか尊敬している仲間の一人、 松井保さんが力を入れているイベント「しまねカミコン」。今週末の3月30(土)31日(日)、松江のくにびきメッセです。ぜひぜひサイトチェックの上、足を運んでみてください!

しまねカミングDayコンベンション

一緒に盛り上げてくれる学生メンバーも募集中だそうです。興味ある方は連絡くださーい! 

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隠岐諸島に取材に行ってきました

島根県隠岐諸島で図書館の取材をしてきました!図書館専門誌LRGでの連載のお仕事です。

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隠岐の島、西ノ島、海士、知夫里島を渡り歩き、懐かしい出会い、思いがけない出会い、新しい出会い、濃い意見交換の連続で頭がぐるぐるしてます。どんどん変化していく。仮説をぶつけてアップデートしていくのやっぱり大事だなと。今回会えなかった人もいるし、また来ます。お世話になった皆さまありがとうございましたー!

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島根の「石見銀山生活文化研究所」グリーンズで全6回、連載しました

地元・島根の石見銀山生活文化研究所。グリーンズで連載6回を担当させていただきました。松場忠さんと妻の奈緒子さん、三浦類くん、鈴木良拓さん、そして松場大吉さん・登美さん。一度じっくり話を聞きたいという方たちばかりで、心から楽しくてエキサイティングな取材でした。

しかし。大吉さんと登美さんの原稿は、史上最大と言っていいくらい悩み、苦しみました。お二人が話す縦横無尽の言の葉はさすが含蓄があって深くて面白いのですが、それをそのまま書いても伝わりにくい。お二人が目指している世界観や現代社会における価値は、どういう切り口で、どうやったら表現できるのか…石見銀山生活文化研究所発行の「ぐんげんどう」に載っている年表や二人の歴史を参考にしながら構成していきました。せっかく貴重な時間と機会をもらったのに、これで伝わるのか、本質を外していないか、プレッシャーに押しつぶされそうで、あまりに苦しくて、途中実は泣きながら書きました…いつも的確にアドバイスをくれたグリーンズシニアライターの松山さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

あらためて、地元島根の営みや人々を記録・発信できることは、ローカルジャーナリストとしてうれしくありがたいことで、担当できたことを誇りに思います。機会を与えてくださった皆さま、本当にありがとうございました!

記事はこちら。ぜひぜひ読んでみてくださいね!
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シリーズ「石見銀山のくらしびと」

 

 

 

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松山さんが書かれた大森町の人々を紹介するシリーズも面白いので、こちらもぜひ読んでみてください!

石見銀山の暮らしびと(大森町編)

学びのコミュニティをつくりたい〜現代を知り、考える記事7選

インプットばっかりだったので、久しぶりにアウトプットしたくなりました。最近は基本的に毎日、本や論文を読み、まとめ、論文構想を考えるという日々です。

もちろん先行研究として偉大な先人たちの古典や論文など過去から学ぶこともたくさんあるのですが、私の博論では現代的な変化も踏まえたいと思っているので、現代がどのような時代であるのかを知り、考えをアップデートするための記事や情報はTwitterを中心に収集をしています。そういう中で、最近、興味深い記事が多かったので、備忘録的に現代と未来を考える上でのキーワードとともにまとめておきます。

1)人口減少

今日は朝からこの記事を読んで泣いてしまった…この記事に登場する田中さんは友人で、田中さんが教えてくれました。人口減少時代、消える集落や地域もあるし、それは1つの事実として、過剰に否定したり拒むことなく受け止めよう、と思っていました。(私のおばあちゃんちも限界集落です)でもこれまでは、なんとなくそこまで言うことにためらいがあって、避けていたなあと、自分が逃げてきたことを明確に自覚しました。ここにもう少しきちんと向き合って表現していきたいと思います。

 

2)フェイクニュース

情報戦のルールチェンジ。「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)」の登場。トランプが見つけた未開拓の鉱脈。これからのメディアやジャーナリズム、政治を考える上で避けては通れない視点を提供してくれている記事です。最後の”メディアとPR、情報と編集、嘘と真実。その「境界線」は思っているよりも明確ではない”というのはその通りで、そのわかりにくさを抱きしめる在り方がなんかできないかなあ。必要なのは”「揺らぎ続ける覚悟」”と書いてあるのですが、覚悟というのは、人を遠ざけてしまいがちな言葉なので、覚悟ではない、何かもっと包摂できる言葉を見つけたい。

 

3)ネットワーク・つながり

AIが社会や私たちの暮らしをどう変えるのか、というのもかなり関心事になっていますよね。この記事の中でも関心を持ったのは、AIとアイデンティティやネットワークについて言及してある部分。ちょっと長いですが引用します

”AIの出現により、わたしたちは内なる他者と向き合わなければならなくなります。わたしとは誰なのか、わたしは何を欲しているのか、何を幸せに思うのか。それらがAIによって規定される前に、まずは自分と向き合う必要があるのではないでしょうか”。

そのためにも”人為的に『自然』をつくること、だと考えています。日常生活から離れ、自由に思索をすることで〈わたし〉を捉え直す機会をつくること””いまのネットワーク社会において『つながらない』ことはレアで贅沢であり、幸福なことだと思うんです。インターネットにつながらない状態になることは、AIネットワークシステムから切り離されることであり、それはデータが示す〈わたし〉から逃れる行為であるとも言えるかもしれませんね”

つながりすぎの社会でつながらないことやクローズな世界を持つことの重要性、というのは漠然と感じてきたことだったので、共感したのと、だからこそ、ここで鉄道の出番ですよ、みたいな(笑)いままであまりこういう語り方はしたことがなかったのですが、実は、鉄道に乗っている時間が私を強くしたと確信的に思っています。それは、鉄道に乗って旅をしていると、日常やしがらみから切り離されてフラットになるんですよね。自分を見つめ直して、まさに思索する贅沢な時間。現代にはこういう時間を取ることが難し過ぎるし、だから鉄道も衰退しているわけですが、もう少し取り戻されていいのではないかと。

 

4)テクノロジー(デジタル)

本が大好きで、ジャーナリズムとは何かと聞かれると究極的には記録だと答えている私にとって、デジタル時代に本と記録を残すということをどう考えるべきかと真正面から問うこの記事は刺激的でした。

”本とはようするに「残された記録」のことだとすれば、考えるべきはさまざまな著作や文物を後世に伝えるための仕組み全体だ”

”むしろ知性も教養もあり、書物を愛する者でさえもが、敵対する文明の容赦なき破壊者でありえたのだ”

電子書籍はこれまで、「未来に残す」という、本にとって最も大切な役割を果たせてこなかった”

”百年後、できうるならば数千年後の未来をも想像しつつ、デジタルテクノロジーを用いて「本をどう残すか」ということに、たまには思いを馳せるべきではないか。遠い未来には古代の石碑だけが残り、紙の本も電子の本も残らなかった、などということにならないためにも”

 

5)学び

私は大学院で勉強するようになって人生がより面白くなったし、楽になりました。過去のブログでも何度か書いたのですが、学ぶことって、自分が変わることなんだと思うのです。でも、その学びの場の大きな1つである大学が危機に直面している。知人友人に大学関係者も多いこともあり、とても感じています。「文系不要論」もあるわけですが、それに対して鮮やかに答えているこの記事には地味に感動しました。大事なところを引用しておきますが、めちゃ面白いから記事自体も読んでみてくださいね。

”価値を創造する、つまり目的そのものを創造するという意味になります。たとえば1960年代の日本では「より速く、より高く、より強く」のような価値がすべてだと思われていましたが、今の私たちは必ずしもそう思っていない。今は循環型社会やサステナビリティが大切だと考えるように変わってきました。時代によって価値は変わるのです。目的遂行的な有用性は、目的が決まったなかでは最高の結論を出しますが、与えられた目的に対してしか役に立つことができないんですね。

この目的を創るためには、私たちが囚われている自明性を一度壊す必要があります。既存の概念を壊していくには、私たちが当たり前だと思っている世界を「内側から」批判していくことが必要です。人類学や歴史学社会学など人文系の学問はその批判の作業をひたすら行ってきました。この作業は新しい目的とか価値を創造するためには不可欠だと思います”

<参考ブログ>

terumism.hatenablog.com

 

6)デザイン

人生100年時代と言われますが、これからの若い世代(まあ一応私の世代も含め)は学び続けることが生きる上でこれまで以上に大切になってくるし、でもそんな中で、大学が学びの場として機能していない(ちょっと言い過ぎました、ごめんなさい)機能しにくくなっているということは、個人にとっても社会にとっても大きな損失だと思うのです。実際、私の周りの若い世代も本を読みたいとか学びたいとか思っていないわけではなくて、読みたい学びたいと思っている。思っているのに、どうしていいのかわからない、方法がわからないし、そういう環境も用意されていないように、いまの私には見えます。だから、社会の中で学びがもっとデザインされるといいなあと思ってきました。デザインという言葉もかなり汎用性高く使われていますが、仕組みとして設計する、みたいなイメージです。鳥取県立図書館の司書の友人がFacebookでこんなステキな提案をしていて、この仕組みを使って楽しく学びをデザインしていきたいなとひらめきました。楽しくないと、やってみようと思わないしね。

※記事っていうか投稿です

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7)コミュニティ

しかもそれをコミュニティにしていきたいなということです。それは、いくら学びをデザインしても、続くためには、またもう1つ別のデザインが必要だと思うし、続けるための1つの鍵は、コミュニティなのではないかと。それは、最近よく話す大学生たちとの会話と、こちらの記事も刺激になりました。だから、今日、ほんとに今日強く自覚したのは、学びのコミュニティをつくりたいということ。これまでは、この前の項目にも書いたように漠然と社会の中で学びがもっとデザインされるといいなあと思ってきましたが、傍観しているのではなく、自分自身がその学びをデザインするコミュニティをつくってみたい、みようと思うようになったのです。今年少しずつ取り組んでいきたいと思っています。ので、突然声がかかるかもしれない皆さま、よろしくお願いします◎

記事を紹介しながら、私の思考を整理し、今後やりたいことの宣言みたいになってしまった(笑)久しぶりに長文書いたー少しすっきりしました。お付き合いくださって、ありがとうございました!